Vinevinu(ヴィネヴィヌ)「ブドウからワインへ」
Vinevinu(ヴィネヴィヌ)は「ブドウからワインへ」という英語とラテン語を掛け合わせた造語。父ルイスと息子マヌエルの情熱からヴィネヴィヌは誕生した。ソアリェイロを世界的ブランドに導いてきたルイス・セルデイラは、2024年にソアリェイロを離れ、イギリスでブドウ栽培と醸造学を修めた息子のマヌエルと共に、ポルトから北へ約40キロ、大西洋にほど近いレキアンで新たなワイナリー「ヴィネヴィヌ」を立ち上げた。
父の30年にわたる熟練のワイン造りの経験とアルヴァリーニョを知り尽くした豊富な知識に、息子の現代的な感覚が掛け合わされ、ワイン造りの可能性を広げている。伝統を守りながらも革新を取り入れ、海と山の二つの異なるテロワールでアルヴァリーニョの多彩な魅力を表現する。
父アントニオ・ルイス・セルデイラと息子マヌエル・セルデイラ
アントニオ・ルイス・セルデイラは、30年以上の経験を持つポルトガルのワイン醸造家。1994年にトラズ・オス・モンテス・イ・アルト・ドウロ大学で醸造学を修め、最終課程ではブルゴーニュで研修。1994年から2016年までの22年間、ヴィーニョ・ヴェルデワイン委員会でラボラトリーとテイスティング・パネルを率いるとともに、1982年に父が創設した家族ブランド「ソアリェイロ」の醸造家・経営者としても活躍。2016年から2024年まではソアリェイロに専念し、ブランドの発展に尽力した。豊富な技術的・学術的・実践的知識を活かし、国内外でアルヴァリーニョを卓越したブドウ品種として確立することに貢献し続けている。
息子マヌエル・セルデイラは新世代を担うワイン醸造家。父の足跡を受け継ぎ、2024年6月、英国プラムトン・カレッジでブドウ栽培・醸造学の学位を取得。在学中は、アレンテージョやチリ、そして家族のプロジェクトを通じてモンサンとメルガッソなど、多彩な産地で実践経験を積み、国際的で現代的な視点を培う。さらに学びの中で、革新的な試み「Not Yet Named Wine Co」を共同設立。ワイン愛好家をワイン造りのプロセスに招き入れる挑戦を通じて、新しいワインの可能性を探る。
父と息子が紡ぐ、海と山二つのテロワールが育むアルヴァリーニョの多様性
ヴィネヴィヌでは、海と山、二つの異なるテロワールからワインを生み出している。海からわずか20kmのレキアンの畑では、大西洋の海風が香り豊かな白ワインを育む。花崗岩に粘土を多く含む土壌はフレッシュさを保ちながら複雑な香りを引き出す。アルヴァリーニョに加えて地元品種も共に育ち、個性あふれるワインを生み出す。
一方、モンサンとメルガッソの山のテロワールでは、ブドウ栽培に適さなかった土地も気候変動により新たな可能性を示す。ヴィネヴィヌでは中でもメルガッソの標高の高い畑のブドウからワイン造りを行う。標高の高い畑で育つアルヴァリーニョは、冷涼な気候でブドウの成熟がゆっくり進み、酸味と香りのバランスに優れたワインとなる。花崗岩を基盤とした通気性の良いミネラル豊かな土壌は、ワインにミネラル感や塩味、香りの調和をもたらす。