生産者・ワイナリー紹介

PRODUCER&WINERY

エマニュエル・ジブロ

Emmanuel Giboulot

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メーカーサイト: https://domaine-giboulot-beaune.com/

ブルゴーニュを代表するビオ生産者

ボーヌに本拠を置き計10.3haを所有するドメーヌ。エマニュエルは1985年からビオロジックやビオディナミの哲学に則した有機農法を開始し、1996年からビオディナミを採用。ECOCERT認証済み。なおエマニュエルの父は穀類と野菜類の農家であったが、1972年から当時としては珍しい有機農法を行なっていたという。

収穫は全て手摘みで行われ、醸造はテロワールが最大限発揮されるよう、人為的介入はほとんど行わない。自生酵母を使用し、キュヴェごとに必要最小限のSO2のみを添加。白ワインでは使用済みの木樽での発酵を行い、赤ワインではブドウや果汁の冷却を行わず、年によって異なるがブドウの一部または全てを全房のまま、伝統的な木製の開放桶で発酵を行なっている。白ワイン、赤ワインともに木樽で12〜18ヶ月間の熟成。新樽については、ワインのバランスとその年の出来により使用率は異なるが、最高でも12%を超えない程度となっている。これは エマニュエル自身が、焦点の定まったピュアなワインを好むからに他ならない。その結果、ドメーヌの全てのワインは、アペラシオンとヴィンテージ、双方の特徴をより引き出したワインとなっている。

有機栽培を守り抜く信念

2013年、フランスのブドウ畑を襲った病害フラヴェサンス・ドレ。ヨコバイが運ぶこのバクテリアがブドウの樹の成長を妨げ、果実が熟さない病害を与えていた。この病害を停止させるため、行政は媒介するヨコバイ駆除のために農薬の散布を義務付けた。エマニュエルは自らの信念に従い農薬の散布を拒否した。散布そのものより生産者に選択を与えないことに反対していた。結果、彼は告訴され罰金3000ユーロと懲役6ヶ月の判決が出された。エマニュエルは即座に上告した。散布を行わないことに対しては賛否が渦巻いたが、ビオの生産者中心に50万人以上の署名を獲得し、上告審では無罪を勝ち取った。この事件はフランス国内でTV放送される等、大きなニュースとなった。

心安らぐ美しい味わい

殺虫剤撒布の法令と戦ったエマニュエル、その戦うイメージとは異なり、彼の造るワインは美しく透き通り焦点が定まった味わいを示す。ファイン・ワインの中には人を鼓舞するような味わいを持つワインも数多くあるが、エマニュエルのワインは飲む人に安らぎを与える味わいを持っている。それは美しい風景を見るようだ。その風景の中にある木の一本一本が鮮やかに煌めき、その集まりが風景全体を作り出している、そんなイメージを抱かせる。味わいには凝縮感もあり、密度は高いのだが全てが見事にバランスしている。