生産者・ワイナリー紹介

PRODUCER&WINERY

ドメーヌ ジャック・セロス

Domaine Jacques Selosse

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メーカーサイト: https://www.selosse-lesavises.com/en/le-domaine-jacques-selosse/



※ジャック・セロスの商品に関しましては、お蔭様を持ちまして多くの方々にご要望を頂けるようになりました。深く感謝申し上げます。ただ、生産数も少なく、日本への輸入も限られており、全てのお客様のご要望に殆どお応え出来ない状況でございます。ご要望にお応え出来ないお客様には誠に申し訳ありませんが、状況をお察しの上、ご了承の程お願い申し上げます。

ドメーヌの概観

シャンパーニュ地方コート・デ・ブランのアヴィーズにドメーヌを置くレコルタン・マニピュラン(RM:葡萄生産者元詰めシャンパーニュメーカー)。コート・デ・ブランのグラン・クリュ4地区アヴィズ、クラマン、オジェ、メニル・シュール・オジェにシャルドネの畑を7.3ha、アンボネィ、アイ、マルイユ・シュール・アイの3haを所有。8.3haの畑は54の区画に分かれており、平均樹齢は55年、その大部分は1922年に植樹されている。畑のはマルイユ・シュール・アイ(99%のプルミエ・クリュ)を除き全てグラン・クリュに位置する。
ドメーヌ ジャック・セロスの現当主アンセルム・セロスの両親が1949年に創業し、1964年にワイン造りを開始した。1976年アンセルムはボーヌの醸造学校からドメーヌに帰り、アンセルムのワイン造りが始まった。
アンセルム・セロスが新たなRMのムーブメント、新たなシャンパーニュ文化を創設したパイオニアであることには誰にも異論はないであろう。そのアンセルムの子息であるギヨーム・セロスは2018年の収穫からドメーヌに入り、父と共にワイン造りを実践してきた。彼は父アンセルムと共に働く中で自然に独自のブドウ栽培スキルと哲学を身につけており、将来、彼等のワインにユニークなアイデンティティを与えることは間違いないだろう。
ドメーヌでの次世代への引継ぎは、アスリートがバトンを渡すリレーレースに例えることができる。ワイン、ブドウの木、上質な食べ物や飲み物への情熱のバトン。優れた誠実さ、オープンマインド、活力を備えたギヨームは、彼だけの夢、野心、カリスマ性の家族の歴史に彼自身の足跡を残す準備が既にできている。

アンセルム・セロスのブドウ栽培と福岡正信氏

1976年アンセルムはボーヌの醸造学校からドメーヌに帰り、アンセルムのワイン造りが始まった。1980年代からブドウ栽培におけるアンセルムの挑戦と実践が続く。1996年には全ての畑でビオディナミによる栽培を実施、その中でビオディナミに対し多くの疑問を持ち、2002年頃より独自の自然農法に転換してゆく。自然農法への転換のキーになったのは日本の農学者福岡正信氏の著書「わら一本の革命」であった。そこから導き出したのは "Primum non nocere(まず、害を与えないこと)”であった。それは自然を最も混乱させるのは人間で、できるだけ人的介入を控えなければならないという考え方。ブドウ畑を森に例えて循環型の自然環境(ビオトープ)の中で人は「採取者」としてそこに足を踏み入れ自然の恵みを採取する存在にすぎないとの考え方であった。アンセルムは2006年の来日時、愛媛県伊予に福岡正信氏を訪ねることが出来た。アンセルムにとって忘れえぬ感動的なひとときとなった。彼の訪問から2年後、福岡正信氏は逝去された。正に一期一会の会合であった。*写真は福岡正信氏の自宅前でのアンセルム。
日本にはジャック・セロスのシャンパーニュは1993年6月から輸入・販売が開始された。

ワイン造りとWIDシステム導入

ジャック・セロスでは1986年頃から木樽での醸造を始め1993年には全ての収穫を木樽で醸造するようになる。
ベースワインは一次発酵に228Lと400Lの木樽を使用。新樽比率10%。平均樽熟成期間は1年、その後、ステンレスタンクに移されて1年~3年の熟成後にボトリングされる。発酵には自生酵母を使用。マロラクティック発酵は自然に任せている。ボトリング時のリザーブワインの比率は50%前後、リザーブワインは過去4ヴィンテージをブレンドしたワインを使用。ボトリング後、4年間以上の瓶内熟成。平均瓶内熟成期間は7年半。年間平均気温10℃の地下セラーで瓶熟成。ルミアージュは手作業。デコルジュマンも手作業で行っている。
アンセルムは醸造に関して「醸造時には何も追加してはいけない。ワインのアイデンティティと特徴は100%ブドウ果汁にある。手を加えすぎることはワインの特徴にマスクし、変更することになる。一方、介入が少なすぎるとワインが破壊される可能性がある。」と記述している。

トレーサビリティシステム WIDの導入
ジャック・セロスでは自社セラーから消費者までワインの経路をたどることが出来るトレーサビリティーシステムのWIDを数多くのプレミアムワイン生産者に先駆けて導入を行った。2022年から出荷されるセロスのワインにはバックラベル内にWIDチップが装着されており、スマートフォンアプリによってそのワインの情報の詳細と読み込み場所までの経路を見ることが出来る。これまでの懸案であったグレーマーケットへの流入を防ぎ消費者に最も良い状態で自社のワインをお届けすることを主眼として導入された。

セラーへの訪問について
世界中からセラー訪問の希望は数多く寄せられている中でアンセルムとギヨームはブドウ栽培とワイン造りに専念するためセラーや畑の訪問はお断りしている。不定期にセラー隣接のホテル レザヴィゼに宿泊される方を対象に、アペリティフ試飲を実施することもあり、ご希望の場合はホテルに確認願いたい。