生産者・ワイナリー紹介

PRODUCER&WINERY

ル・プティ・ドメーヌ

Le P'tit Domaine

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プティ・ドメーヌの成立

ル・プティ・ドメーヌはリシャール デゥズッシュが興したドメーヌ。

1990年にソーミュールにワインとは無関係の仕事で移り住んだリシャールは、この地のワインに魅せられて、最良の生産者にコンタクトをとり、2001年に広く販売を行うネゴシアンで、ワインに携わる「冒険」をスタートさせた。ワインに対する情熱と、より深く知りたいという渇望が、彼とその境遇を後押しし、ソーミュールの地でドメーヌを持つ義理の兄弟にあたるディディエ・サンゼイとともに、ドメーヌ サンゼイのワイン造りに携わることとなった。4年に渡ってディディエと仕事を行いながら、醸造学の資格を取得。そしてついに2006年に、初の所有畑となる1haの畑を取得した。

ドメーヌではリュット・レゾネを栽培法として採用していたが、徐々にビオロジックへの転換を行い、2012年の収穫からエコセールの認証を取得。醸造においては伝統的なスタイルを踏襲し、ステンレスタンクでの発酵、フレッシュさを損なわぬよう、新樽ではなく古樽を用いた熟成を行っている。

リシャール・デシュシュは、現在その手腕から最高のカベルネ・フランを造りだす生産者クロ・ルジャールの栽培責任者も任されている。

2.5haの約束された畑から

リシャールが現在所有する畑は2.5ha。そのすべてが母岩にテュフォーを持つ最高の栽培条件を持つ畑だ。ドメーヌが所有する中でもフラッグシップとなる区画は、ソーミュール・シャンピニーの“レ・ボヌヴォ”と、ソーミュールの‟アントル・ドゥ・ヴォア”。

ソーミュール・シャンピニーは赤ワインのAOC、この地はカベルネ・フランの赤ワインの産地として知られる。ロワールのカベルネ・フランは、ピーマン香がする未熟なワインとして評価されることが多いが、その誤解はこのプティ・ドメーヌ、リシャールの栽培するカベルネ・フランを味わっていただければ、完全に払拭されるであろう。栽培条件の良い畑、古木からのマッサルセレクションを含む植樹、ビオロジックによる栽培は、この地の本来の味わいを見事に表現している。リシャールは毎週4日間を、ロワールの赤ワインを代表するクロ・ルジャールの栽培責任者として働き、それ以外の全てをプティ・ドメーヌに充てている。考えられないくらいの忙しさ、それを振り切るエネルギーに溢れる人物だ。

1776年に造られた地下セラーを持つガレージワイン?

ワイナリーの地上部は正にガレージワイナリーの様相を呈するが、そこから地下深く降り立てば、1776年に造られた地下セラーに達する。セラーは木樽による熟成には最良の環境を与える。この地下セラーがあったため、この場所にワイナリーを作ったとリシャールは語った。

こんなに多忙なリシャール、そのエネルギーと湧き出すようなアイディアは、次々と新たなワイン造りに挑戦してる。正に目が離せない生産者と言えよう。